「イニシエーション」という言葉がしばしば話題になっているようですが、皆さんはこの「イニシエーション」についてどれぐらいご存知ですか?スピリチュアルの世界とは無関係の人々からすると、20年前のテロ事件ともに知った言葉で、未だにマイナスイメージを伴うものとして認識されているようです。今回は、イニシエーションに対する正確な理解と精神世界におけるイニシエーションに等しい「アセンション」についてご紹介します。

イニシエーションとは、人生のある段階から次の段階へ移るときに経験する通過儀礼です。成人、結婚、所属の変化など、文化や宗教によって形は違いますが、「古い自分を終え、新しい役割を引き受ける」という共通した意味があります。
スピリチュアルな成長でも、価値観が変わる前に迷いや停滞を感じることがあります。それを失敗と決めつけず、人生の節目として受け止めると、今必要な学びや選択が見えやすくなります。
イニシエーションとは?基本的な意味
イニシエーションが表す人生の転換
1995年に起きてしまった悪名高きカルト教団によるテロ事件の影響で、イニシエーションという言葉に対して「カルト宗教団体における妖しすぎる洗脳の儀式」というイメージを強く持っている一般人の方も多いようですが、それは歪められた理解です。
イニシエーション、英語表記「initiation」は、英語の意味をそのまま直訳すると、「創始、開始、創業、入会、入門、加入、入会式、手引、手ほどき、秘伝の伝承」などを意味しており、「何かの始まり」、「新しい組織への加入」、「特定の物事を伝えること」などを意味する言葉です。
文化や人生に見られる通過儀礼の事例
今ご説明したようなごく一般的な意味合いでは、「入学式」や「入社式」、「成人式」など、さらには「結婚式」や「葬儀」、「七五三」といったものもそうですし、「還暦」・「喜寿」・「米寿」・「白寿」といった長寿を祝う儀式もまたイニシエーションということになります。
また、わが国でもかつてあった元服などもそうなります。
さらにキリスト教などの宗教における「割礼」や「洗礼」、仏教における「出家」も代表的なイニシエーションの事例です。
それら宗教学的なイニシエーションや民族学的なイニシエーションについてはこのあと紹介したいと思いますが、未開社会においては「一人前の大人」と認められるための儀式として様々なものがありこれらもイニシエーションの事例として知られています(そうした未開社会の成人儀礼は現存するものも多く認められています)。

学問分野によって異なるイニシエーションの捉え方
民族学におけるイニシエーション
民俗学(あるいは文化人類学)ではイニシエーションは「通過儀礼」のことを指します。
通過儀礼とは、人間の成長過程においての節目となるもの、「出生」、「成人」、「結婚」、「死」などに際して行われる儀礼を表します。
民俗学では特に部族社会における成人の通過儀礼が着目されることが多く、かつての部族社会(インディアン、ミクロネシアン、ポリネシアン、メラニシアン、ポロネシアンなど)や現代でも未開のままの部族社会では、しばしば痛みや恐怖などを伴う通過儀礼の風習が存在している(存在していた)ことが知られています。
たとえば皆さんもご存じでしょうが、「抜歯」・「指や耳の切断」・「極太のピアッシング」・「処女膜の貫通」・「首や唇、耳たぶへの変形」といった部族社会の風習はその例。
部族社会におけるイニシエーションはそのほとんどで子供としての生命を一度捨て「死」→「再生」というプロセスを儀礼化したものとなっているようです。
現代の日本人にとってはレジャーの1つとなっている「バンジージャンプ」もそんな通過儀礼の代表例です。

社会学におけるイニシエーション
社会学と民俗学はクロスオーバーする部分も多いですが、社会学においてイニシエーションとして主に注目されるのは「成人の儀礼」です。
現代日本の「成人式」もそうですし(ちなみに現在の成人式は終戦後に始まったもので1948年に法令によって公布・施行されました)、奈良時代以降の日本では公家や武家の間では「元服」が行われていました。
元服としては、男子は腹掛けから代えてふんどしへを締める「褌祝」など服装を変え、髪型や名前を変えるというしきたりがありましたし、女子の場合には成人仕様の着物を着て厚化粧するというしきたりがありました。
元服は公家・武家以外の民間人(平民)の間では地方地方によって異なった年齢やルールで元服に相当する儀礼やお祭りのようなものが行われていたことが知られています。
ある地方では米俵1俵(60kg~80kg)を持ち上げることができたら一人前として認められていました。
また、祭礼での力試しや度胸試しを克服することによって一人前として認められる、1日1反の田植えができたら一人前と認められるといった必ずしも一定の年齢が条件でなかったものも多くあったようです。
また、戦前戦時中の日本では古来の元服や現在の成人式に代わるものとして「徴兵検査」がその位置づけのイニシエーションとなっていました。

宗教学におけるイニシエーション
宗教学においてイニシエーションは成人の儀礼よりも親や兄弟が所属する宗教教徒となる(入信)時におこなわれる「洗礼」がより重要視されます。
たとえばキリスト教の場合、カトリック、プロテスタント、各教派によって細かい方法は異なりますが、身体を水に浸す「浸水」(主に幼児洗礼の時に行われます)、頭部に水をふりかける「灌水」、頭部に手で水滴をつける「滴礼」といった儀式が洗礼として実施されることは皆さんもよくご存じではないでしょうか。
ちなみにイスラム教では、「シャハーダ(信仰告白)」という入信の儀礼(宗教指導者の前で男性信者の証人2人を立てて「アッラーフの他に神はなし。ムハンマドはアッラーフの使徒である」と唱える)が行われ、これがイニシエーションとなります。
宗教上でのイニシエーションとしては「割礼」も有名です。
ご存じの方も多いでしょうが、割礼とは性器の一部を「断ち切る」儀式で、男の場合には割礼として陰茎包皮を切除し、女の子の割礼は陰茎の全体もしくは一部を切除します。
このような割礼は「イスラム教圏」、「ユダヤ教圏」、「アフリカ」、「オーストラリア」等で行われるもので、全世界に10億人の割礼を受けた人口がいると推定されています。
テロを起こしたかのカルト教団は、この宗教におけるイニシエーションを模して、自分たちの宗教に対する信仰心を高める目的(=マインドコントロール)として奇怪な儀式を行っていたのです。

スピリチュアルにおけるイニシエーション
スピリチュアルの世界でイニシエーションという言葉を使う時、それは自分の意識を物質世界(3次元+時間という4次元の世界)を抜け出して5次元の世界へと上昇させる「解脱」あるいは「覚醒」のことを表します。
この次元上昇はスピリチュアルの世界では「アセンション」とも呼ばれています。


イニシエーションとアセンションの関係
アセンションの基本的な考え方
このアセンションという言葉もスピリチュアルの世界ではよく用いられます。
ご紹介したようにアセンションとは「次元上昇」であり、魂を肉体から解放しもっと高いレベルの世界へと昇華させることです。
つまり新しい世界へと進むことですから、これこそがスピリチュアルの世界におけるイニシエーションを指すものであると言って良いでしょう。
アセンションの過程で感じる変化
ではそんなアセンションによって私たちの身に起こることとは一体何でしょう。
ここの記事を読んでいらっしゃる皆さんの多くはご存知かと思いますが、スピリチュアルの世界から言うと物質社会で俗に言われる「現実」は全て幻想でしかありません。
現生さえも実態のない幻想、私たちの魂は転生を繰り返してその中で成長を続けていくのであり、肉体も私たちの魂の一時的な「入れ物」にしかすぎません。
その幻想という枠から抜け出すことがイニシエーションであり、アセンションです。
従ってアセンションによって私たちの魂は現実という名の幻想から解き放たれるのです。
あなたが3次元社会から5次元さらにその先の他次元へと成長していくことを求める求道者たるならば、ある日アセンションをご自身の身をもって「ああこれがそうなのか」と気付くはずです。
そしてアセンションがおきれば、もう元の世界に落ちることは無いのです。

アセンションの段階・次元という捉え方
イニシエーションおよびアセンションについてのお話をする際3次元、4次元、5次元といった次元の話をしましたので、この「次元」について今一度整理しておきたいと思います。
2次元、3次元といえば数学を少しでも勉強をしたことがある人、つまり圧倒的大多数の人が平面→立体と理解していることでしょう。
しかし、スピリチュアルの世界で3次元、4次元、5次元という時にはその意味合いは若干異なってきます。
このスピリチュアルな世界における次元の理解に関しては様々な説明方法、表現が用いられているようですね。
そんな中で今回の本記事では最も万人に理解されやすいであろうと思われる表現を用いたいと思います。
3次元というのは、その人の意識が現実という幻想の中で、周囲の意見や考えなど物質社会のしがらみに囚われ、苦しんだりもがいたりしている意識の状態であると言えるでしょう。
魂、意識の成長で言うならば目の前の様々な問題にぶつかり、修業をしている段階です。
これに対し、4次元の意識になると周囲のしがらみに囚われないように努力しているレッスン、学びの段階です。
これが5次元の意識となると、もやは周囲のしがらみ自体が眼中にない、全く気にもならないレベルだと言えるのです。
スピリチュアルな成長を段階で見る
成長に終わりを決めない
今お話したアセンションが達成されたら、もうそれでスピリチュアルの成長がゴールを迎えるように勘違いしてしまうかもしれませんが、そうではありません。
そのアセンションは、あくまでも「プラネタリー・レベル」でのアセンションが達成されたことに過ぎず、まだまだその先にもスピリチュアルの成長はあるのです。

地球で学ぶ意味をどう捉えるか
これもご存じかも知れませんがスピリチュアルの世界では、地球は意識の低俗な魂が送られてて来た流刑地であり、私たち地球人は転生を繰り返していく中で魂を成長させていっているのだとされています。
つまり先にお話しした「プラネタリー・レベルでのアセンション」というのは、流刑地地球におけるアセンションに過ぎず、まだまだその先の成長の道のりは長くつづくのです。
自分の変化を振り返るロードマップ
ではその成長の道のりについてロードマップとなりそうなものを紹介しましょう。
プラネタリー・アセンションを達成すると、その先には「ソーラー・アセンション」、「ギャラクティック・アセンション」、「ユニバーサル・アセンション」と続き、そしてその先には「マルチ・ユニバーサル・アセンション」が控えています。
これらのレベルのイニシエーションを達成すると、あなたの意識はコズミック・レベルの認識およびイニシエーションへと向かいます。
人生の節目で大切にしたい行動
では上記のプロセスを進んでいくために必要なこと、なすべき事とは何なのでしょう。
本記事の締めくくりとして、そのなすべきことについてお話しておきましょう。
魂の成長においては自分の4つのボディ(肉体、感情体、メンタル体、スピリチュアル体)の統合、バランシング、ハーモナイジング(調和)は必須となります。
ですから、私たちは魂の成長というスピリチュアルジャーニーを進み、自分自身のマステリー(苦しみには意味があり、だからこそ耐えられるという展望を得ること)を得るためには、先にお話しした4つのボディのバランスを取りつつ全体的であること、統合された意識にフォーカスすることが不可欠。
それこそが、私たちがアセンションに向けてなすべきことなのです。

節目を越えた後の自分を丁寧に育てる
さて今回は、「イニシエーションとは」というテーマに関して、私たちがまず知っておきたい6つのことについてお話しさせていただきました。
いかがだったでしょうか?
あるいは「その程度のレベルのことだったら既に知っていた」とおっしゃられる方もいらっしゃったかもしれませんね。
そういう感想を持たれた方にはお時間をとらせて申し訳なかったとお詫び申し上げます。
また、部分部分については概知であった部分もあったかと思います。
それらの部分に関しては、整理するためにも文字にしておいた方が良いと考え記述させていただきましたので、ご理解いただけるようお願い申し上げます。
それらはさておき、今回の記事をお読みいただいて多くの方がイニシエーションに関して知っておきたいことを理解していただけたのではないかと思います。
今回お話させていただいたことを活かしてあなたのスピリチュアルな成長の糧としていただけたら幸いです。

確認しておきたいこと:通過儀礼の意味や方法は、文化・宗教・共同体によって異なります。他文化の儀式を表面的にまねるのではなく、背景を尊重し、自分の人生の節目に合う安全な形で取り入れてください。
よくある質問
イニシエーションは宗教的な儀式ですか?
宗教儀礼として行われる場合もありますが、成人、卒業、結婚、転職など、社会的・個人的な節目も広い意味で通過儀礼として考えられます。
つらい出来事もイニシエーションですか?
後から振り返って転換点だったと感じることはあります。ただし、苦痛を我慢する理由にせず、安全の確保や必要な支援を優先してください。
自分で節目の儀式を行ってもよいですか?
日記を書く、不要な物を整理する、目標を言葉にするなど、安全で文化的な権利を侵害しない方法なら、自分の区切りとして役立ちます。
この記事を書いた人
Aitree kimura
株式会社Aitree 代表。スピリチュアル業界歴24年。
大手スピリチュアル系企業のワークショップマネージャーを7年勤め、国内外から数多くの有名な講師を発掘、プロデュースに従事。
その後独立。 数百人の講師との打ち合わせ、セッション、セミナーなどを受ける中で培われた、本物を見極める目を活かし、Aitreeでは、大手ではできなかった、心から尊敬し本当に素晴らしい講師の方だけをご紹介しております。
好きなことは、家族と過ごす時間、海や自然に行くこと、ドライブ、海外ドラマ(SF)、、仕事、お酒など。
2021年より湘南に移住し、ゆるく湘南ライフを日々満喫中。
【他社で発掘、プロデュースした講師の方々】 クンルンネイゴンのマックス・クリスチャンセン氏、kan.氏、伯井 由紀氏、クォンタムタッチを海外から発掘、本田健氏、ジェームズ・スキナー氏、西田文朗氏、世界的に有名なチャネラーのリサ・ロイヤル氏、ライトランゲージのジェイミー・プライス氏、アサラ・アダムス氏、アニー・ボッシンハム氏、アル・ミラ氏、グスタヴォ・カスタニエール氏、ホリー&ポール・マーウッド氏他多数のセミナーなどを企画・プロデュース。

